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【完全版】自宅ピラティスで劇的効果を出すロードマップ!初心者が家で失敗しないための実践&習慣化ガイド

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【完全版】自宅ピラティスで劇的...

という理由から、自宅でピラティスを始めたいと考える方が増えています。しかし、その一方で「家でYouTubeなどの動画を見ながらやってみたけれど、本当に効果が出ているのかわからない」「身体のどこに効いているのか実感が湧かない」という悩みに直面するケースも少なくありません。

ピラティスは、単なるストレッチや筋トレとは異なり、骨格を細かくコントロールすることと、お腹の奥深くにある深層筋肉(インナーマッスル)への意識が求められる、身体と心を調和させる運動です。スタジオであればインストラクターがあなたの身体を見て、ズレた骨格をその場でミリ単位で正しい位置へと修正してくれますが、自宅ではすべてを自分自身の感覚に頼る必要があります。そのため、正しい知識を持たずに自己流で進めてしまうと、効果が出ないばかりか、腰や首を痛めてしまうリスクさえ孕んでいるのです。

この記事では、自宅ピラティスを安全かつ最大限の効果を発揮させながら行うための具体的なノウハウを、全 7章にわたって徹底的に解説します。専門知識がなくても分かる正しい骨格の位置の保ち方から、初心者におすすめのマット運動、必要な道具の選び方、そして多くの人が挫折しがちな「自宅での習慣化」を成功させるための心理的なコツまでを網羅しました。

この記事を読み進めながら一歩ずつ実践していくことで、あなたの自宅のリビングは、あなたの身体と向き合うための最高のパーソナルスタジオへと生まれ変わるはずです。

第1章 なぜ「自宅ピラティス」は失敗しやすいのか?スタジオとの決定的な違いと3つの罠

自宅ピラティスを成功させるための第一歩は、まず「なぜ多くの人が自宅ピラティスで効果を感じられずに挫折してしまうのか」という、その根本的な原因を正しく理解することにあります。

原因を知り、あらかじめ対策を講じなければ、どれほど熱心に動画を真似しても同じ罠に嵌まってしまいます。自宅での実践において、私たちが直面する「3つの決定的な罠」を分かりやすく紐解いていきましょう。

1-1 「見よう見まね」による骨格のズレ

スタジオレッスンにおける最大のメリットは、インストラクターがあなたの身体を360度から観察し、ミリ単位で骨格の傾きや捻れを直してくれる点にあります。ピラティスでは、この「骨格が本来あるべき正しい位置(ポジション)」をキープすることが何より重要です。

自宅で画面(スマートフォンやテレビ)を見ながらエクササイズを行う際、多くの人が「画面を見るために首を不自然に捻る」「インストラクターのポーズの『見た目』だけを真似ようとして、無理な体勢をとる」という間違いを起こします。 例えば、ピラティスの基本姿勢である「骨盤の水平ポジション(ニュートラル)」は、仰向けに寝た状態で恥骨と左右の腰骨を結ぶ三角形が、床と平行でなければなりません。しかし、自宅で一人で行うと、画面を見ようと頭を上げた瞬間に骨格が後ろに傾いてしまいます。その結果、ターゲットであるべきお腹の深層筋(腹横筋)ではなく、首の前側の筋肉や太ももの前側に過剰な力が入ってしまいます。 このように、「効かせたい場所に効かず、痛めたくない場所を痛める」という骨格のズレこそが、自宅ピラティスが失敗する最大の原因です。

1-2 手応えが得られないことによる「お腹の奥の感覚迷子」

ピラティスの効果を実感するためには、身体の奥深くにある「関節が今どれくらい曲がっているか」「筋肉がどれくらい使われているか」を感知する脳のセンサーを研ぎ澄ます必要があります。

スタジオのマシンピラティスであれば、バネの抵抗や引っ張られる力が体への合図となり、強制的にこの感覚が分かります。しかし、自宅でのマットピラティス(特に自分の体重だけで行う場合)は、この外部からのサポートが一切ありません。 目で見える情報(動画)だけに頼って身体を動かすと、脳は使い慣れた表面の大きな筋肉ばかりを優先して使ってしまいます。その結果、「動いているけれど、お腹の奥の筋肉が使えている感覚が全くわからない」という状態に陥ってしまうのです。

1-3 「いつでもできる」からこそ陥る後回しの罠

3つ目の罠は、体への意識ではなく気持ちの問題です。「自宅ならいつでも、無料で、好きな時にできる」という最大のメリットは、裏を返せば「今やらなくても誰にも迷惑がかからない」「明日やればいい」という強力な言い訳を生み出す原因になります。

スタジオのように「予約を入れたから行く」「お金を払ったから受講する」という適度な強制力がない自宅環境では、リビングにあるソファの誘惑や、スマートフォンの通知、目の前にある家事によって、ピラティスの優先順位は簡単に最下位へと押し下げられてしまいます。 「気が向いた時にやる」というスタンスのままでは、身体が正しい動きを覚える前に、高確率で三日坊主になってしまうのです。

第2章 自己流を脱する!鏡とスマホ動画を駆使した自分のポーズ確認法

自宅ピラティスで最も恐ろしいのは、自分では「正しく動けている」と思い込んでいるにもかかわらず、実際には骨格が大きくズレてしまっていることです。この「主観的な感覚」と「客観的な事実」のズレを埋めるために、自宅のリビングに簡単なセルフチェックの仕組みを作りましょう。

特殊な機材は一切必要ありません。あなたが毎日使っているスマートフォンと、家にある鏡の使い方を少し工夫するだけで、驚くほど正確に自分のフォームを修正できるようになります。

2-1 鏡を置く「正しい位置」と「見てはいけない」タイミング

自宅でピラティスをする際、姿見(全身鏡)を用意する人は多いですが、その置き方や見方を間違えると、かえって骨格を歪める原因になります。

最もやってはいけない間違いは、「エクササイズの最中に、無理に顔を横に向けて鏡を見ること」です。例えば、仰向けに寝て足を動かすエクササイズの最中に、フォームが気になって首を横に捻って鏡を見てしまうと、その瞬間に首の骨(頸椎)や背骨のアライメントが不自然に歪み、首を痛める原因になります。

鏡は、以下のルールに従って配置し、正しく活用してください。

  • 鏡を置く位置: マットの真横ではなく、マットの足元側、または頭側の「正面」に1台、そして少し離れた斜め前方に1台置くのが理想です。

  • 鏡を見るタイミング: 「動き始める前のスタート姿勢」と、「動き終わった後のキープ姿勢」の時だけ鏡を見てチェックします。動きの最中は鏡を見ず、自分の体の内側の感覚に集中することが鉄則です。

2-2 スマホ動画で「3つの角度」から自分を撮影する

鏡だけでは確認できない「動いている最中のフォーム」をチェックするために、スマートフォンの録画機能をフル活用します。毎回すべてを撮影する必要はありません。週に1〜2回、自分のフォームを客観的に見直す「撮影日」を設けてみてください。

撮影する際は、スマートフォンのカメラを床から約30〜50センチの低い位置に固定し、以下の3つの角度から録画します。

  1. 真横からのアングル: 仰向けに寝たときに、骨盤が床と水平に保たれているか(反り腰や丸まり腰になっていないか)、横から見た背骨のカーブが綺麗に出ているかをチェックするのに最適です。

  2. 斜め前方からのアングル: 手足を動かしたときに、左右の肩の高さがズレていないか、首すじがすくんでいないかなど、上半身の無駄な力みをチェックできます。

  3. 頭上または足元からのアングル: 左右の足の長さが均等に動いているか、骨盤が左右にグラグラと傾いていないかを正面から確認します。

動画を撮影したら、お手本となるインストラクターの動画と見比べてみてください。「思ったよりも脚が上がっていない」「背中が丸まっている」という気づきこそが、自己流の罠から抜け出す最大のステップになります。

2-3 「触る・イメージする」で脳のセンサーを呼び覚ます

第1章で触れた通り、自宅ではマシンのような外部のサポートがないため、お腹の奥の筋肉(インナーマッスル)が使えている感覚を見失いがちです。これを防ぐために、自分の「手」を使って体に直接フィードバックを与えます。

例えば、ピラティスの呼吸を行う際、自分の両手を肋骨(あばら骨)の横に当てます。息を吸ったときに肋骨がアコーディオンのように横や後ろに大きく広がり、吐いたときに手が中心に向かって押し戻されるのを手のひらで直接感じ取ります。 また、お腹に力を入れるときは、下腹部(骨盤のすぐ内側)に指先を軽く当て、息を吐きながらその部分が奥へと薄く引き込まれていくのを指先で確認します。

このように「目で見えない部分は手で触って確認する」というステップを挟むことで、脳と筋肉を繋ぐ神経のセンサーが急激に活性化し、自宅でもお腹の奥にしっかりと手応えを感じられるようになっていきます。

第3章 効果が激変する!自宅ピラティス用マット&必須道具の賢い選び方

「家にあるヨガマットで代用すればいいや」と考えている方は非常に多いですが、実はここに大きな落とし穴があります。ピラティスとヨガでは、運動の性質が根本的に異なるため、道具に求められる役割も全く違います。

自宅での効果を劇的に高め、かつ怪我を未然に防ぐために、これだけは揃えておきたい必須の道具とその正しい選び方を紐解いていきましょう。

3-1 ヨガマットでは代用できない!ピラティスマット「3つの選定基準」

ピラティスのマット運動は、背骨を1本ずつ床に転がすような動き(ローリング系)や、仰向け・横向きで体重を支えるポーズが大きな割合を占めます。そのため、ヨガマットのまま行うと、背骨や骨盤の骨が床にゴツゴツと当たって痛みを感じ、エクササイズに全く集中できなくなってしまいます。

ピラティス専用のマットを選ぶ際は、以下の3つの基準を必ずチェックしてください。

  • 厚みは「10ミリ以上」を選ぶ: 一般的なヨガマットは3〜6ミリと薄く、立ったポーズの滑り止めを重視しています。一方、ピラティスでは背骨や関節を床の硬さから守るために、最低でも10ミリ、できれば12ミリ以上の十分な厚みとクッション性が必要です。

  • 素材は「高密度なNBR(ニトリルゴム)やTPE」を選ぶ: 強く踏み込んだり寝転がったりしたときに、ペチャンコに潰れて床の硬さを感じてしまうものはNGです。適度な弾力があり、沈み込んでもすぐに元の形に戻る高密度な素材を選びましょう。

  • サイズは「自分の身長+20センチ」: 手足を大きく伸ばす動きが多いため、マットからはみ出さないよう、少し大きめのサイズを選ぶと自宅でもストレスなく動けます。

3-2 自宅ピラティスをサポートする「2つの神器」

自宅ピラティスでは、スタジオのようにインストラクターに体を支えてもらうことができません。そこで、あなたの代わりに骨格のズレを正し、お腹の奥への刺激を強力にサポートしてくれる2つのプチプラ道具をおすすめします。

  1. ピラティスボール(ミニボール): 直径20センチほどの柔らかいボールです。これを内ももに挟んで動くことで、骨盤の底にある筋肉(骨盤底筋群)とお腹の深層筋肉が連動しやすくなり、自宅でも驚くほど簡単に「お腹の奥の感覚」が掴めるようになります。また、頭や腰の下に敷くことで、骨格の無理な力みを逃がすクッションとしても使えます。

  2. ピラティスリング(マジックサークル): 両手や太ももで挟んで押し込んだり、外側に広げたりして使う輪っか状の道具です。リングの適度な抵抗感が、スタジオのマシンピラティスにおける「バネ(スプリング)」と似た役割を果たしてくれます。これを使うことで、自重だけでは意識しにくい二の腕、背中、内もものインナーマッスルへ的確に負荷をかけることができます。

3-3 ウェアと靴下選びが自宅の集中力を左右する

「自宅だからパジャマやスウェットでいいや」と思いがちですが、ダボダボとした服装は自宅ピラティスの効果を半減させます。

服の中で体が泳いでしまうと、第2章で解説した「鏡やスマホ動画でのフォームチェック」の際、自分の骨盤が今どちらに傾いているのか、お腹がきちんと凹んでいるのかが目で見えなくなってしまいます。自宅であっても、体のラインが適度に見えるフィット感のあるウェア(レギンスやタイトなTシャツ)を着用することが、正しいフォームを保つ近道です。

また、フローリングの床で行う場合は、足元が滑ってフォームが崩れるのを防ぐため、足裏に強力なシリコンの滑り止めがついたピラティス専用のソックスを履くことを強くおすすめします。足元が1ミリもブレずに安定することで、逃げてしまいがちな運動の負荷が、しっかりとターゲットであるお腹の奥深くへと伝わるようになります。

第4章 初心者でも家でできる!基本のマットピラティス・メニュー

自宅ピラティスで効果を出すために、最初から難しいポーズに挑戦する必要はまったくありません。まずは、すべての動きの土台となる「お腹の奥の筋肉」を目覚めさせ、背骨を柔らかく動かすための3つの基本メニューをマスターしましょう。

回数をこなすことよりも、1回ずつの動きの丁寧さと、体の内側の感覚に集中することが成功への近道です。

4-1 すべての土台:呼吸とお腹の壁を作る「チェストリフト」

チェストリフトは、首や肩を痛めることなく、お腹の真ん中と奥の筋肉を同時に鍛えることができる、自宅ピラティスに最適なメニューです。

  1. スタート姿勢: 仰向けに寝て、膝を90度に曲げて立てます。足は握り拳1個分あけます。手のひらを頭の後ろで組み、肘は床から少しだけ浮かせた位置(視界の端に入るくらい)にセットします。第1章で解説した通り、腰骨と恥骨を結ぶ三角形が床と水平になっていることを確認します。

  2. 動き: 鼻から大きく息を吸って準備します。口から細く長く息を吐きながら、お腹を深く凹ませ、その力で頭と肩甲骨を床からゆっくりと持ち上げます。目線は自分の太ももの間に向けます。

  3. 意識するポイント: 頭を持ち上げたときに、お腹がポコッと上に膨らんでしまうのはNGです。息を吐くと同時にお腹を床へ向かってペチャンコに押し込むように意識してください。また、首の力で頭を引っ張り上げるのではなく、みぞおちを折りたたむようにお腹の力で起き上がることが首を痛めないコツです。まずは5回を目標に行いましょう。

4-2 背骨を1本ずつほぐす「ペルビックカール」

ペルビックカールは、凝り固まった背骨の柔軟性を取り戻し、お尻と太ももの裏側の引き締めに効果的なメニューです。

  1. スタート姿勢: 仰向けに寝て膝を立てます。両腕は体の横の床にリラックスして置いておきます。

  2. 動き: 鼻から息を吸います。口から息を吐きながら、まず骨盤を後ろに傾け、腰の骨を床にピタッと押し付けます。そのまま足の裏でしっかりとマットを踏みしめ、尾てい骨から順番に、背骨を1本ずつ床から剥がしていくようにお尻を持ち上げます。肩から膝までが一直線になるところまで上げたら息を吸い、吐きながら今度は背中の上の方から、背骨を1本ずつ床に戻していきます。

  3. 意識するポイント: お尻を上げたときに、腰を反らせすぎて肋骨がパカッと開いてしまうと腰を痛める原因になります。お腹は薄く平らなままで、太ももの裏側とお尻の筋肉がキュッと硬くなっているのを感じてください。背骨がまるで真珠のネックレスのように、一粒ずつ滑らかに動くイメージで行います。これを5〜8回繰り返します。

4-3 体幹を安定させる「デッドバグ」

デッドバグ(ひっくり返った虫のポーズ)は、手足を動かしても胴体(体幹)がグラグラと揺れないようにコントロールする、お腹の引き締めに抜群の効果があるメニューです。

  1. スタート姿勢: 仰向けに寝て、両腕を天井に向かって真っ直ぐ伸ばします。両脚は床から持ち上げ、股関節と膝がそれぞれ90度になる状態(テーブルトップポジション)を作ります。

  2. 動き: 息を吸いながら、右腕を頭の先へ、左脚を斜め前方の床に向かって同時に遠くへ伸ばしていきます。床にペタッと着く直前で止め、息を吐きながらお腹の力でスタート姿勢に戻します。次は反対の左腕と右脚を同じように伸ばします。

  3. 意識するポイント: 手足を遠くに伸ばしたときに、つられて腰が床から浮いて反ってしまうのが一番よくある間違いです。手足が体から離れれば離れるほど、お腹をグッと薄く凹ませて、腰の後ろと床の隙間(手のひら1枚分)が絶対に変わらないように耐えてください。左右交互に5回ずつ(計10回)行います。

第5章 痛みを防ぐ!自宅でやりがちな間違ったフォームとNG例

自宅ピラティスは自分のペースで手軽にできる反面、誰もフォームをリアルタイムで直してくれないため、間違った体の使い方に気づきにくいという最大のデメリットがあります。「体に良いと思って毎日続けていたら、かえって腰や首が痛くなった」という事態を防ぐために、初心者の方が特に陥りやすい3つのNG例と、その正しい見分け方、そして具体的な修正方法を頭に叩き込んでおきましょう。

5-1 首がすくんで肩に力が入る「がちがちフォーム」

チェストリフト(上体起こし)や、仰向けで手足を動かすエクササイズの際、最も多くの初心者がやってしまうのが、肩と耳の距離がギュッと縮まって首がすくんでしまう状態です。

  • なぜ起こるのか: お腹の奥の筋肉(インナーマッスル)がまだ弱いため、体を支えよう、持ち上げようとして、無意識に首の筋肉や肩の表面にある大きな筋肉(アウターマッスル)に過剰な力が入ってしまうことが原因です。

  • 痛みのリスク: この状態のまま運動を続けると、お腹にまったく効かないばかりか、ひどい肩こりや首の筋を痛める原因になります。

  • 見分け方と改善のコツ: エクササイズ中に、自分の鎖骨がギュッと縮こまっていないか確認してください。常に「左右の鎖骨を外側に長く広げる」イメージを持ち、肩甲骨をズボンの後ろポケットにスッと引き下げるように意識します。首の後ろを長く保つことで無駄な力みが抜け、お腹の奥に意識が集中しやすくなります。

5-2 腰が反ってお腹がポコッと膨らむ「反り腰フォーム」

仰向けで脚を床から持ち上げたり、お尻を浮かせたりするときに、腰の後ろが床から大きく浮いてしまい、同時にお腹がポコッと上に突き出てしまう状態です。

  • なぜ起こるのか: 脚の重さに引っ張られて骨盤が前に傾いているにもかかわらず、それを下腹部(コルセットの役割を果たす筋肉)で耐えきれていないために起こります。

  • 痛みのリスク: 体の軸が不安定な状態で腰の骨にすべての負担がかかるため、腰痛の直接的な原因になります。ピラティスをやって腰が痛くなる場合は、ほぼ100%このフォームになっています。

  • 見分け方と改善のコツ: 脚を動かすときは、常に「腰の後ろと床の隙間(手のひら1枚分)」が絶対に変わらないように耐えてください。息を吐くときにおへそを背骨にペタッと貼り付けるようにお腹を薄くし続けます。もし腰が反ってしまう場合は、動かす脚の角度をもっと高くするか、動きの幅を小さくして調整しましょう。

5-3 ポーズの見た目だけを追う「呼吸の止めすぎ」

「お手本動画と同じ形にならなきゃ」と必死になるあまり、エクササイズの最中に完全に息が止まってしまっている状態です。

  • なぜ起こるのか: 動きをコントロールすることや、手足の配置に脳の意識がいきすぎてしまい、ピラティスの大原則である「呼吸」が完全に後回しになっているために起こります。

  • 痛みのリスク: 呼吸が止まると血圧が上昇し、体全体が緊張してガチガチに硬くなります。お腹の奥のインナーマッスルは呼吸(特に息を吐く動き)と完全に連動して働くため、呼吸が止まった状態ではピラティスの効果はほとんど得られません。

  • 見分け方と改善のコツ: ポーズの形が多少崩れても構いません。まずは「動きながら鼻から吸って、口から細く長く吐く」というリズムを止めないことを最優先にしてください。慣れないうちは、声に出して回数を数えながら動くのも、呼吸を止めないための非常に効果的な方法です。

第6章 忙しくても挫折しない!1日10分からの自宅ピラティス時間管理術

自宅ピラティスを成功させる本当の鍵は、1回に1時間のがむしゃらなトレーニングを行うことではなく、短時間でも毎日「継続すること」にあります。とはいえ、仕事や家事、育児に追われる忙しい日常の中で、新しい習慣をゼロから作るのは簡単ではありません。

ここでは、意志の強さや根性に頼ることなく、毎日の生活スケジュールの中に自然とピラティスを組み込むための、具体的な時間管理テクニックを分かりやすく解説します。

6-1 「まとまった時間」は不要:1日10分の細切れ活用法

「しっかりまとまった時間を確保してから着替えてやろう」と考えていると、結局その時間が作れずに1日が終わってしまいます。まずは「1日10分、なんなら5分でもOK」と、始めるためのハードルを徹底的に下げることが大切です。

自宅ピラティスは、以下のように生活の隙間で行うだけでも十分に体に変化をもたらします。

  • 朝の目覚ましに(5分): 布団から出る前に、ベッドの上で第4章の「ペルビックカール」を3回だけ行い、背骨をほぐして自律神経のスイッチを入れます。

  • 仕事の合間の休憩に(5分): デスクワークでガチガチになった首や肩の力みを抜くために、椅子に座ったままピラティスの深い呼吸を5回行い、お腹の奥を意識します。

  • 夜のお風呂上がりに(10分): マットを敷いて、第4章の「チェストリフト」や「デッドバグ」をじっくり丁寧に行い、1日の体の歪みをリセットします。

このように、生活の隙間にパズルのピースをはめ込むように行うことで、時間をわざわざ「作る」ストレスから解放されます。

6-2 心理学を使った「もし〜したら、そのとき〜する」で自動化する

習慣化の確率を劇的に上げる心理学のテクニックに「if-thenプランニング」というものがあります。「【もし】〜したら、【そのとき】〜する」と、あらかじめ行動のルールを機械的に決めてしまう方法です。

「時間が空いたらピラティスをやろう」という曖昧な決め方では、脳は100%ソファでスマートフォンを見ることを選んでしまいます。そうではなく、すでに毎日必ず行っている「既存の習慣」とピラティスを完全にセットにしてください。

  • 設定例1: 【もし】朝コーヒーを淹れるために湯を沸かし始めたら、【そのとき】キッチンで立ったままお腹を薄く凹ませる呼吸を3回やる。

  • 設定例2: 【もし】夜にお風呂から上がって髪を乾かし終えたら、【そのとき】リビングのマットに寝転がってデッドバグを左右5回ずつやる。

このように、すでにあなたの生活に定着している行動の「直後」にピラティスをくっつけることで、モチベーションに頼らなくても体が勝手に動くようになります。

6-3 部屋のレイアウトを変えて「始めるまでの手間」をゼロにする

人間は、行動を起こすまでに「めんどくさい」と感じるステップが多ければ多いほど、その行動を後回しにします。 例えば、「クローゼットの奥から重いマットを取り出し、リビングの荷物を片付けて、マットを広げて、専用のウェアに着替える」というステップがあると、その手間の多さだけで脳が拒絶反応を起こしてしまいます。

自宅ピラティスを習慣にするためには、この「始めるまでの手間(摩擦)」を極限まで減らす環境づくりが重要です。

  • マットは片付けない: リビングの隅に最初からマットを敷きっぱなしにしておくか、丸めて部屋のすぐ目につく場所に立てかけておきます。「視界に入る」だけで、脳への強力なやる気スイッチになります。

  • 道具は1か所にまとめる: 第3章で紹介したボールやリング、専用の靴下などは、1つのカゴにまとめてマットのすぐ横に置いておきましょう。

「やろう」と思ってから、10秒以内にスタートできる状態を部屋の中に作っておくことが、三日坊主を卒業するための最大の防衛策です。

第7章 まとめ:あなたの自宅リビングが最高のスタジオに変わる

自宅ピラティスは、「見よう見まねによる骨格のズレ」「お腹の奥の感覚迷子」「後回しの罠」という3つの罠さえ正しく理解し、対策を講じれば、スタジオに通う以上の素晴らしい効果と体の変化をあなたにもたらしてくれます。

わざわざ遠くのスタジオに足を運ばなくても、着替えや移動の時間を気にしなくても、あなたの自宅のリビングは、工夫次第でいつでも自分を労り、体を劇的に整えるための最高の空間へと生まれ変わるのです。

まずは今日、お風呂上がりにマットの上にゴロンと寝転がり、お腹を薄く凹ませる深い呼吸を3回行うことから、あなたの新しい健康習慣を始めてみませんか?

この記事の監修者

監修者 韓梨瑛の写真

韓梨瑛

株式会社pique 副社長

piqué pilatesインストラクター

【経歴】
幼少期からクラシックバレエを習い、昭和音楽大学バレエ科を専攻。卒業後、大手ホットヨガスタジオにて5年間インストラクターとして勤務。
その後、ピラティスインストラクターとして活動を開始し、現在インストラクター歴5年目。
現在はピラティススタジオを経営しながら、インストラクターとしても活動中。

【資格】
PHIマットI/II、リフォーマー、タワー
RYT200

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